Rainbow Love Story [短編集]
「これで、海谷とのキスはなかったことにしてね?」
「―はぁ…はぁっ///」
「あと未緒、キスのときは、鼻で呼吸しようね?」
笑ってさらっとそんなことを言われ、更に真っ赤になる。
「ていうか!香夜さんっ、け、け、けっこんって…」
まだ呼吸が整わない私は、息も絶え絶えに聞く。
「うん。もう、いいんだ。
裏では格好つけたことを言っておきながら、君がお見合いをするのに耐えられなかったし…
だから、今まで傷つけてきた分、今度は本気で君を愛す。
…返事を貰えますか?」
そんな…。 そんなの…
もちろん…
「私も、あなたをずっと愛しますっ…!」
政略結婚は、家柄のために
無理矢理するもの?
ううん。
私にとっては、
大好きな人と出逢わせて、
結婚を約束させてくれた、
奇跡のようなものなんだ。
-RED Love Story- END