Rainbow Love Story [短編集]
「は〜…。どうやったら遠藤くんとお近づきになれるのかなぁ…。」
窓の外で、友達と歩いてる憧れの人の姿をぼんやり眺める毎日。
―私の最近の悩みはこればっかり。
自分に自信もないし…
積極的ってわけでもない。
このままじゃ、見てるだけで終わっちゃうって、分かってはいるけど行動に移せない。
「私の意気地なし…。」
また大きくため息をついて、教室に戻ろうとしたときだった。
ドンッ
「…わ!」
思いきりぶつかられ、足を踏まれた私は、よろけて転んでしまった。
ぶつかってきたのは、女の人だったんだけど、大勢で行動してるみたいで、私のことなんか全然気にしてないみたい。
「あーぁ。ついてないな…」
そう呟いて、立ち上がろうとしたときだった。