Spring

飛鳥は記憶を蘇らすため、
入学式から春の終わる寸前までの桜の下での写真を見せた。


「おい・・・。この写真おぼえてるか?」

「・・・なんですか?桜?他に写真はないのですか?わざわざ春の桜の木の下で撮った写真しか見せないなんて・・・。」


・・・・えっ?
桜が好きじゃない・・・?

「正直、桜って好きでした?記憶のあったときの私って・・・。」

何それ・・・。大好きだったよ・・・。

「お前・・・。別人みたいだな。」



飛鳥・・・気づいて・・・。


そこにいるのは私じゃない!



お願い・・。飛鳥と私を引き離さないで・・・!!







< 43 / 60 >

この作品をシェア

pagetop