Spring
飛鳥は記憶を蘇らすため、
入学式から春の終わる寸前までの桜の下での写真を見せた。
「おい・・・。この写真おぼえてるか?」
「・・・なんですか?桜?他に写真はないのですか?わざわざ春の桜の木の下で撮った写真しか見せないなんて・・・。」
・・・・えっ?
桜が好きじゃない・・・?
「正直、桜って好きでした?記憶のあったときの私って・・・。」
何それ・・・。大好きだったよ・・・。
「お前・・・。別人みたいだな。」
飛鳥・・・気づいて・・・。
そこにいるのは私じゃない!
お願い・・。飛鳥と私を引き離さないで・・・!!