失恋が母のよに微笑みかけてくる
「……」

重なる唇、感情から何かこぼれ落ちた様な欠落感。

舌、入って来ないね。そんな浅い口付けに何を求めるの?

そこまでする価値ないって?

お尻触りたくなる衝動はすでに起こり得ないって?

強く抱き締めて胸の鼓動を感じる気にもならないって?



先月のあたしなら、『捨てないで、何でもするから。お願い、独りにしないでよぉ』って

涙零しながら哀願したかもしれないけど……。
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