私の可愛い小悪魔BOY
「…分かった…降参します」
私は両手を上げた。
そして小さく息を吸い込む。
「2人だけのときは翔太って呼ぶ」
「ホントに?」
「うん」
翔太の真っ直ぐな眼差しに
これ以上耐えきれなかった。
2人っきりのときだけよ…。
「じゃあちゃんと呼べよ、美優」
「分かってる…翔太…」
私と翔太はお互いに
そう言って見つめあった。
「ふっ…あははっ…」
「なによ…ふふっ…」
なんとなく笑ってしまう。
翔太の笑顔は可愛かった。
いつもの大人っぽい
表情はどこにもない。
「可愛いなぁー…」
私はそう小さく呟いた。