私の可愛い小悪魔BOY


「ふふふっ」

「?」


電車が動き出して
突然、美咲が笑った。


「ど、どしたの?」

「美咲って呼んでくれるから」

「あぁ…」

「嬉しいの!」


俺のせいで足を怪我した
美咲は信じられないことを言った。


「美咲って呼んでくれたら許す」


俺は素直に従った。

なにより罪悪感が強かった。


「もうすぐ夏休み終わるねー」

「そうだなー」


美咲の怪我とか客の多さとかで
バイトは長引いてしまった。

そして忙しくて美優に
連絡できないままだった。


「あいつ怒ってるかなー…」

「え?」

「いや、なんでもない」


俺は苦笑いしながらごまかした。

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