私の可愛い小悪魔BOY
「美優ーっ」
駅に着くと拓海が
笑顔で手を振ってきた。
苦笑いしながら手を振り返す。
どうしよう…。
「来てくれたんだ」
「来るに決まってんでしょ」
「ありがとな、美優」
拓海の温かい笑顔を見て
私は告ろうかと一瞬思った。
けど…
「んー?あなた誰ー?」
拓海の後ろから…
河原さんが出てきた。
「美優だよ。覚えてない?」
「えっとぉ…あっ!」
河原さんは私を指さした。
私は河原さんを見て固まったまま。
「この前、あたしの家来た人?」
「そうそう」
「…ってこの人が美優ちゃん!?」
河原さんはすごく驚いた顔。
拓海はクスクスと笑った。
な、なんで…?
「美優ちゃん」
なんて呼ばれたこと1度もない…。