私の可愛い小悪魔BOY


「兄貴」

「拓海ーっ」


翔太と河原さんも走ってきた。

2人は私の後ろに立った。


「元気でねっ!拓海!」

「あぁ。美咲もな」


拓海は小さく手を振る。

河原さんの目は赤かった。


「兄貴…」

「また休暇できたら帰るから」

「あぁ。仕事頑張れよ」

「おぅ!お前も勉強しっかりな!」


拓海は翔太の頭をなでた。

翔太は恥ずかしがってすぐに避けた。


いいなぁー…。

なんか兄弟って感じ…。


「美優…今までありがとな!」

「うん…メールとかしてね!」


拓海と過ごした楽しい思い出が…

翔太と出会うまで忘れてた思い出が…

頭の中に次々と現れる。


「美優…泣くなよ」


拓海の言葉に私はハッとした。

気がつくと涙をポロポロ流してた。

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