私の可愛い小悪魔BOY
「藤宮くんになにか用なんですか?」
「あ…いえ、あの…」
真田さんの優等生のオーラに
私はオドオドするしかなかった。
「それではいいですよね」
真田さんが翔太の手を持った。
ズキッ
胸がひどく痛んだ。
「生徒会の仕事を渡したいので」
「ごめん。美優」
翔太は真田さんに引っ張られながら
私に向かって困った表情をした。
「またあとでな」
「あ…うん。あの…」
「翔太、もう逃げないでよ?」
私の言葉を真田さんがさえぎった。
歩いていく2人を見ながら
私はみじめな思いを感じた。
「お似合い」
井上さんの言葉が
頭に浮かんできた。
私は頭を左右に振った。