私の可愛い小悪魔BOY


「それでね、あの2人が…」


そこまで喋ったところで
教室に翔太が入ってきた。

話していた2人組は
どこかへ行ってしまった。


「藤宮くん」


一応生徒が周りにいるから
ちゃんと名字で翔太を呼ぶ。


「はい」


翔太も猫かぶってる。

私は翔太が持っている
大量のプリントに気がついた。


「それ…どうしたの?」

「生徒会の仕事です」

「真田さんに頼まれたの?」

「はい」


翔太は苦笑いして答えた。

私は気になって尋ねた。


「中学のとき不良だったって本当?」

「…はい」

「そうなんだ…なんで変わったの?」


私の言葉に翔太が微笑んだ。

思わずドキッとする。

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