私の可愛い小悪魔BOY
「…それ」
翔太がそう呟いた。
え?それってなに?
「今さ可愛いって言っただろ」
「え、うん」
「それが俺の助けられた言葉」
「…え?」
私は思わず固まった。
その一言だけで…?
「『可愛いねー』が良かったの?」
「なんか…救われたんだよ」
「なんでよ?」
翔太は少しだけ寂しそうな顔をした。
あ…聞いてよかったのかな…?
「中学の頃は…」
「ちょ、ちょっと待って!翔太」
「は?」
「それ…私が聞いてもいい話なの?」
翔太はフッと笑った。
「なに遠慮してんだよ」
「べ、べつにそんなことでは…」
「美優には聞いて欲しい」
私は大人しく聞くことにした。
翔太があまりにも真剣だったから…。