私の可愛い小悪魔BOY


キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴って
井上さんは授業を終わらせた。


「藤宮くん!」

「…なんですか?酒井先生」


話しかけると藤宮くんは
笑顔で振り向いてくれた。

たぶん他の人がいるからだ…。


「すごいね!どの授業も完ぺき!」

「いえ、そんなことはありませんよ」


藤宮くんのその言葉に
周りにいた女子たちが反応した。


「さっすが藤宮くん!」

「謙遜しちゃってー!」

「やっぱりカッコイイよねー!」


藤宮くんは照れた表情を見せた。

たぶんこれ演技じゃない…?


「ありがとう」


藤宮くんは爽やかにそう答えた。

女子たちに囲まれた藤宮くんを見て
私はなぜかとてもイライラした。

私は藤宮くんをほっといて
弁当を取りに職員室に向かった。

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