私の可愛い小悪魔BOY


バタンッ

屋上のドアを開けると
気持ちいい風が包み込んだ。


「遅いよ、美優」

「呼び捨てにしないでっ」

「はいはい」


藤宮くんはフェンスに
寄っかかって弁当を食べてた。


「藤宮くんって弁当派なんだ?」

「あぁ」

「なんか意外かも」

「そうか?」

「パンとかかじってそう」

「どんなイメージだよ」

「あははっ」


春風が藤宮くんの髪を揺らす。

その姿に私は顔が熱くなった。


「そういやさ…」

「なーに?」

「兄貴が…家に戻ってきたよ」

「っ!」


私は思わず弁当を落としそうになった。

拓海が…!?この町にいるの…!?

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