私の可愛い小悪魔BOY


「あら、こんにちは」

「あ…お、おじゃまします…」


緊張して少し声が震えてしまった。

そんな私を藤宮くんは
面白そうに見つめてた。

ムカつくやつー!!


「翔太の担任の先生?」

「あ、えっと…副担任です」

「まぁ、そうですか」


藤宮くんのお母さんは
私に向かってニッコリと笑った。

この笑顔…拓海に似てる…。

私は胸が痛んだ。


「家庭訪問ですか?お名前は?」

「あ、えっとー…」


私が答えに詰まっていると
隣りに立ってた藤宮くんが
小さくため息をついた。


「…家庭訪問だよ。酒井美優先生」

「そ、そうなんです…突然すいません」


私が頭を下げると
藤宮くんのお母さんは
困ったような顔になった。

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