私の可愛い小悪魔BOY


「どうぞごゆっくり」

「は…!?」


藤宮くんはニヤリと笑って
別の部屋に入っていった。

助けてくれたのかと思ったのにー!!

私は心の中で叫んだ。


「拓海は学校でどうですか?」

「え…いい子ですよ!人気者です!」

「そうですか」


まだ初めて会ってから
2日目なんですけどね…。


「翔太はあまり話さないから…」

「そうみたいですね…」

「兄のほうは色々話してくれるのよ」


藤宮くんのお母さんは
拓海のことを話しはじめると
目が輝いて明るくなった。


「あの子…ほんとに可愛い笑顔でね」

「…はい…」


知ってます。

そう言いたくなった。

拓海の笑顔が誰よりも
好きなのは私なんだから…。

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