私の可愛い小悪魔BOY


「…ってなったのよー!」

「そ…そうなんですかー…」


もうかれこれ1時間以上
藤宮くんのお母さんは
拓海の話をずっとしてる。


「それからね…」

「母さん」


気がつくと私の後ろに
藤宮くんが立ってた。


「兄貴の話はもういいから」

「え、でも…」

「買い物にでも行ってこいって」

「それもそうね」


藤宮くんのお母さんは
納得した顔で頷いた。


「じゃあ行ってくるわ」

「母さん」

「なーに?」

「兄貴は?まだ帰ってこないんだけど」

「あら、ほんとだわ」

「はぁー…行ってらっしゃい」

「はーい!」


私と藤宮くんだけになると
家の中はシーンとなった。

< 65 / 209 >

この作品をシェア

pagetop