私の可愛い小悪魔BOY
「えっ!?美優っ!?」
後ろで藤宮くんの驚いてる声が
聞こえてきたけど全力で走った。
だって…だって…
拓海の顔…見れないよ…。
「はぁっ…はぁっ」
そして気がついたら
電車の中で息を切らしてた。
あ…私…。
自分のしでかしたことが
今さらながらに恥ずかしくなった。
なにやってんだろ…私…。
「もーやだ…」
出てくる涙は止まらなかった…。
もうちょっとで拓海に会えた…
だけど…
体が逃げ出しちゃんだ…。
かすむ視界の中で
雨が降り出すのが見えた。