私の可愛い小悪魔BOY
「なに驚いた顔してんだよ」
「別にしてないしっ」
「だいたいさー…」
藤宮くんは言いかけてから
なにかに気づいて口を閉じた。
視線の先を見てみると
女子生徒が歩いてきてた。
「あ!藤宮先輩!おはようございます!」
「おはよう」
「この前はありがとうございました!」
「いや。君の努力の成果だよ」
「そう言ってもらえて感激ですー!」
女子生徒は顔が真っ赤になった。
そして手を振って去っていった。
「藤宮くん、今の子…誰?」
「部活の後輩の子」
「なにしてあげたの…?」
「ちょっとアドバイスしただけ」
「ふーん…」
ちょっと仲良さそうじゃん…。
心がチクリと痛んだ。