私の可愛い小悪魔BOY


「お待たせっ」


少し遅れて屋上に行くと
無表情の藤宮くんがいた。

やっぱり…怒ってる…?


「遅い」

「す、すいません…」


藤宮くんの声は不機嫌そう。

だって…あいつが…。


「なんで遅れたか理由言えよ」

「実は…杉山が…」

「杉山?」


杉山という言葉に藤宮くんは
ますます怒った顔になった。


「今日こそ昼一緒にどうか?って…」

「…杉山のやつまだ諦めてなかったのか」


藤宮くんは舌打ちした。

私はそんな藤宮くんの態度が
なぜか嬉しく感じてしまった。

なんで…

なんで藤宮くんが怒ると
顔が笑ってしまいそうになるんだろ…?

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