一瞬の輝き
「あ、20分くらい前に
武藤君が来たわよ。
荷物を持って行ってくれる
って言ったから、頼んだわ。
さきに603号室にいると思う。」

「はい、わかりました」

ガラッ

「はい、どうぞ。奥のベッドよ」

…あたし、あのベッドに入ったら
二度と出れなかったりして………。

上目づかいに部屋を見たら
瞬くんが窓辺の椅子に
座っているのが見えた。

「瞬くん、
あたし、また遊びに行きたいよ。
でも、もう無理かも・・・・・・・」

それだけ言って、走り出した。

病院の出口へ。





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