キミに恋してずっと
「話すのなんか久々だね」
「ごめんな。俺から話すって言ったのに
緊張して話せなくて」
「ううん、大丈夫だよ
学校じゃなかなか話せないよね、
今日一緒に帰れる?」
「あ、うん、一緒に帰るか」
「うん、じゃあまた放課後に昇降口でね」
私は約束をした
こういうのって男ひぱっていってくれるんじゃないの
放課後の帰りは
初めてくらいにたくさん話した
だけど楽しくなかった
なんでかな
私の気持ちは一瞬だけ好きだったのかな
冷めちゃったのかな
いや、ちがう
もともと好きじゃなかった
優への気持ちを忘れるための
うその気持ちだったんだ
私はいままでモヤモヤした気持ちが
なんだったのかやっと分かった
やっぱり優じゃなきゃダメなんだね
優を超える恋愛はできないんだよ
自分でそう言い聞かせた