【長編】好きって言って
輝って……近くで見たら、背が高いんだ。
腕なんてあたし1人ぐらい支えられるくらいに、適度に筋肉ついてて。
さっきだって……。
あたしを軽々抱っこできちゃう。
……。
ハッとしたあたしは、輝の胸元に手をついて離れようとした。
「ごっ、ごめん!」
赤くなる顔を隠しながら離れると、輝はあたしの腕を掴んでまた引き寄せた。
「っちょ、輝?」
また離れようとするけど、輝はそれを許さなかった。
どうしよう!
こんな所で。先生来たらまずいよ。
あたしは必死で抵抗すると、輝はあたしの頭を引き寄せて自分の胸に押し付けた。