【長編】好きって言って
え?
キョトンとしていると、耀は一歩一歩あたしに近づいて来て。
フッと微笑むと、あたしを抱きしめた。
「やっぱり……俺も芽衣が好き」
夢かと思った。
聞き間違えかと思った。
でも、それが現実なんだって分かると。
まだこんなに涙が出るんだってくらいに涙が出た。
「芽衣……」
大泣きするあたしを見下ろすと、耀は流れるあたしの涙を指で拭った。
「俺は……今までいろんな女と遊んできた」
「うんっ……」
「俺は汚れてるんだ」