【長編】好きって言って
あたしは咳払いをして口を開いた。
「どっ、どうしたの?」
突然の電話のせいで、焦りを隠せない。
『クスッ……焦り過ぎだよ、芽衣』
あぁ……また笑われた。
てか焦ってるのバレた。
「だって……いきなり電話かけてくるんだもんっ」
焦らない訳がないっ。
膨れながらそう呟くと、耀は笑った。
『ははっ……ごめん』
「もぅ……」
焦ったとはいえ、電話がかかってきた事に素直に喜ぶあたし。
すると耀は口を開いた。