【長編】好きって言って
ガクンと力が抜けると、耀は唇を離した。
「力抜けちゃった?」
ボーっとして、あたしは耀の腕に倒れ込む。
こんなキス……初めて。
真っ赤な顔をしていると、耀は唇をそっと指でなぞって意地悪な笑みを見せた。
「次する時は……もっと長いのしたあげるね」
そう言って微笑むと、手を振って隣の家に入って行ってしまった。
もっと……。
長いの……。
考えただけで気絶しそう。
ボーっとしながらも、あたしもゆっくりと家に入った。