【長編】好きって言って
「あたしが一番に選んだくらいで怒らないの」
ケーキを食べながら、あたしはケーキの箱を覗き込んだ。
「あ、優雅の好きなチーズケーキあるじゃん」
あたしの言葉を聞いた途端、優雅は急に機嫌が良くなった。
「マジで!?よっしゃ」
優雅はチーズケーキを取って口に含んだ。
「うめぇ!!」
「……うっさい」
優雅が大声を出した時。
ちょうど輝がお風呂から上がって来た。
相変わらず不機嫌そうに無表情で現れて、テンションの高い優雅を睨んだ。