【長編】好きって言って




「俺以外の前で泣かないの」




そう微笑みながらあたしの涙を指ですくった。




「理由は部屋で聞かせてもらおうかな」




そう言って耀はあたしの手を握ってあたしを家の中へ入れた。




駆け足で去っていく優雅の背中をチラッと見た。




……優雅、ありがとう。




あんなに不器用な輝が信頼する優雅の優しさを改めて知ったよ。




ホントにありがとう。




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