【長編】好きって言って



だからこそ、2人を苦しめたと思っている芽衣は1番辛い筈。




だからおれは、早く3人が前みたいに戻れるように協力する。




……それしか、今のおれにはできないから。




悔しいけど、おれにできるのはこれくらいだ。




早歩きで前を歩く輝をおれは黙って追いかけてきた。




とりあえず、芽衣は耀に頼んだし大丈夫だろ。




そう思いながら、おれは輝を呼んだ。




「おい輝」




呼んでみるけど、輝は何も言わずに前を歩き続ける。




……んだょ。シカトかよ。




おれは少しイラッとしながら駆け出して輝の前に立ち止まった。




「輝。おれの話聞けよ」




< 211 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop