【長編】好きって言って
おれはお前等の親友だ。
だからどんな時でも味方でいるし。
どんな時でもお前等を思ってる。
辛い時はおれも辛いし。
楽しい時はおれも楽しい。
おれが差し出す手を見つめた輝は、ゆっくりと俯いた。
すると輝は俯いたまま口を開いた。
「……優雅」
「ん?」
首を傾げると、輝はフッと笑っておれの手を握った。
「いや……何でもない」
そう言って輝は立ち上がった。
立ち上がった時おれに見せた笑顔は前と同じ笑顔だった。