【長編】好きって言って
するとそんなあたしの行動に疑問をもったらしい耀は、あたしの訴えなど届かず顔を覗き込んできた。
「どうした?」
って……。
「何でもないよ!」
そう顔を制服の袖で顔を隠すと、耀はあたしの顔を見てフッと笑った。
「芽衣スッピンだ。かわいー」
おおい!!
「可愛くないし!見ないで!」
そう言ってあたしは顔を隠しながら歩き出そうとした。
すると耀はあたしの腕を掴んでそれを拒んだ。
「芽衣は化粧しててもスッピンでも可愛いよ?」
なんて……。
そんな事言わないでください。
そんな甘い事言うから、あたしは顔を赤くしてしまった。