【長編】好きって言って
すると耀はあたしの手を握って頬にキスをした。
「俺はどんな芽衣も好き」
そう言って握った手を握る力をキュッと強くした。
「……ぁりがと」
今にも消えそうな声で呟くと、耀は満足そうに笑った。
「今日は芽衣を送って行こうと思って待ってたんだ」
「え?」
「高校まで……ね」
そう言って歩き出した。
何か……何か、何か。
夢みたぁーい!!!
こんな風に耀が待っててくれるなんて!
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