【長編】好きって言って



そしてあたしに近づくと、あたしの腕を掴んだ。




「あなたさえいなかったら!あたしは耀と!!」




その女の人の泣き顔を見て、あたしは前の事を思い出した。




あたしが……耀に布告した時も、こうやって女の人が泣いてた。




でもその涙は耀を傷付けてた。




思い出すと、怒りが蘇ってきた。




「あなたは耀を本気で好きなんかじゃない!」




「好きよ!」




「あなたが好きなのは耀の顔でしょ!?」




そう言うと、女の人はあたしを睨んだ。




「子供のくせに本気で耀の事好きになるんじゃないわよ!」




怒鳴りながら女の人はバックに入っていた水が入ったペットボトルの水をあたしにかけようとした。




嫌!!!!




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