【長編】好きって言って



小さく呟いたつもりだったけど、輝に聞こえたらしく後ろから小さなクスッという笑い声が聞こえた。




その声を聞いてあたしも笑みが零れる。




「……ばーか。……どういたしまして」




階段を上がりながらそんな事を輝が言ったのは、あたしがリビングに入って扉を閉めた時。




あの時あたしには、聞こえなかったけど。




すごくすっきりした気分だったのは確かだよ。



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