【長編】好きって言って



「何でかは、兄弟喧嘩も一件落着したからな!仲良くみんなで登校だ!」




……。




「別に喧嘩してないし」




そう言って優雅を睨む輝。




……あははは……。




苦笑いを隠せずに立ち尽くしていると、耀があたしの手を握って微笑んだ。




「行こっか芽衣。今日も可愛いね」




「え……あぁりがと」




朝から……サラッと言うから、あたしの顔は真っ赤。




恥ずかしいよぉ。




何て甘い空気になっていると、不機嫌そうな輝が後ろから呟いた。




「そういうのは2人きりでやってよね」




とびっきり悪意のこもった声で言われる。




……あはは。









< 260 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop