【長編】好きって言って
学校の校門の前に着くと、耀はあたしの手を寂しそうに放した。
あ……。
もうちょっと手を繋いでたかったな。
そう思ったのはあたしだけじゃなかったみたいで。
耀は微笑んであたしの頭を撫でてくれた。
「放課後迎えに来るね」
そう言ってあたしの頬にキスした。
「!?」
あたしは慌てて触れられた頬に手を添えた。
すると耀はフッと笑った。
「ばいばーい」
そう言って自分を睨んでいる輝を見ている。
信じられない!!
輝も優雅もいるのに!!