【長編】好きって言って
そう思いながら何となく輝を見ると、輝も優雅を見ている。
すると輝と目が合う。
まさかね?
そう思っていると、輝は静かに頷いた。
散々馬鹿にされたあたしは、優雅を見つめて意地悪をした。
「そっかぁ……優雅、頑張りなよ」
そう言ってニッと笑うと、あたしは優雅の肩に手を置いた。
するとギョッとした優雅はその手を慌てて振り払った。
「何がだよ!?別に頑張る事ねえし!」
「えー?だって優雅、楓のこ……」
そう言おうとした瞬間。
優雅はあたしの背中を思いきり叩いた。
「うっせえな!んな訳ねえだろ!!」