【長編】好きって言って
って。
「痛いな!叩かないでよ!」
じんじん痛む背中を擦りながらあたしは優雅を睨んだ。
すると優雅はあたしを睨みながら怒鳴った。
「お前が変な事言うからだろ!?」
そう言ってあたしの首根っこを掴む。
そんな優雅を見て、輝は腕をむきながら呟いた。
「芽衣は何も言ってないけど?お前がそういう事考えてるから勝手に早とちりしてるだけじゃないの?」
そう言うと優雅は眉を下げた。
今にも泣きそうな顔して、子犬みたいだ。
するとそんなあたし達のやりとりを横で見ている楓はキョトンと首を傾げた。
「とにかく!!うっせえんだよ!お前等は!」