【長編】好きって言って
そう怒鳴って優雅は走って行ってしまった。
あーりゃりゃ。
顔真っ赤にして行っちゃった。
「ねえ?何なの?あいつは」
怪訝な顔をして優雅の後ろ姿を見ている楓。
そんな楓を見てあたしはニコッと笑った。
「まぁ……そのうち、分かるよ」
そう言ってあたしは歩き出した。
「あいつが素直になればな」
「え??どういう意味よ!?」
そう言って輝とあたしの後を着いてくる楓。
また、新しい恋が芽生えようとしてる。
それはすっごく意地っ張りな優雅の心に芽生えた。
その恋の芽が膨らむのは……もう少し先の事だよね?