【長編】好きって言って
腕を組ながら目を瞑っていると、楓はそんなおれを見てクスッと笑った。
目を瞑りながらその声を聞いていると、おれは今楓がどんな顔しているのか気になって仕方なくなった。
だからおれは照れ隠ししながら楓を睨んだ。
すると楓は椅子に座っているおれを見下ろして笑っていた。
……っ。
その笑顔を見ておれは顔が赤くなるのが分かる。
こいつ……こんなに綺麗だったか!?
こんなに可愛かったか!?
確かに綺麗だったのは綺麗だったけど……。
さらに綺麗になったっていうか……。
ってああ!!
何考えてんだよ!!おれ!!