【長編】好きって言って
おれはホントに楓が好きなのか!?
だって今まで意識もしてなかったのに。
何で急に!!
そもそもおれが今、気持ち伝えてこいつはOKくれるのか!?
この状態で無理とか言われたら、おれ相当落ち込むぞ!?
だったらまだ言わない方が……。
ここは誤魔化すしか!!
おれはバッと立ち上がって、楓から離れた。
「何言ってんだよ!?」
「え?」
「おれがお前を好きな訳ねえだろ!?」
そう言っておれは腕を組んで楓から視線を逸らした。
「おれが好きなのは、ボンッキュンボンッな女だっつーの」