【長編】好きって言って
遊園地
゚・。。・゚・。。・゚Mei side*
「ついにやって来た遊園「はぁ?人多過ぎなんだけど」
両手を上げて叫ぼうとしたのに、輝の愚痴に掻き消された。
……。
休日なだけあって、遊園地は家族連れやカップルで賑わっていた。
「確かに人多いね」
そう言って耀があたしを見下ろした。
「芽衣。はぐれないように手繋いでようか」
なんて優しい微笑みであたしを見下ろして、手を差し出してきた。
え!?
耀と手繋いでいいの!?
やばぁい。
緊張して汗掻いちゃうかもぉ。
「えへへ」
照れ笑いしながら、あたしは遠慮がちに耀の手に自分の手を重ねた。