【長編】好きって言って
そう言ってあたしの背中を叩いてくる。
「痛い……痛いから」
そう言って叩いてくるママを止めた。
するとママは、目を輝かせてあたしの両手を握った。
「芽衣!頑張るのよ!いいわね?」
「ちょっママ!」
止めようとするあたしなんて無視して、ママは部屋を出て行ってしまった。
「パパにも報告しなきゃー!!」
そう言ってバタンと扉を閉めた。
……。
あたしは苦笑いしながら耀を見た。
「耀……あたし、いいの?」
耀から言ってきた事だけど、一応聞くべきだよね。
そう思って聞いてみると、耀は鼻歌を歌いながら頷いた。
「もちろん!芽衣と一緒にいられるんだから」