【長編】好きって言って
「はい?……あぁ。今から?おぉ分かった」
電話を切ると、優雅は輝に口を開く。
「クラスの男子で飯食ってんだとさ。誘われたから輝行くぞ!」
「はぁ?今から?オレ疲れたから、家帰って寝たいんだけど」
なんて輝の意見も聞かずに、優雅は輝の腕を掴んで歩き出した。
「んな訳で。芽衣!耀!先に帰っててくれ!」
嫌がる輝を無視してスタスタ歩いて行く優雅。
「あ……ばいばーい」
優雅のマイペースさに圧倒されたあたしは、引きつった笑顔で2人に手を振った。
……。
あたしは耀を見上げると耀は口を開いた。
「2人になっちゃったし。帰ろっか」
少し寂しく感じたけど、あたしは頷いた。
「……そうだね」