【長編】好きって言って
休日は大学生の耀の家に遊びに行くのが日課になっている。
ルンルン気分で玄関の扉を開けようとした瞬間。
ガチャ。
あたしが開ける前に扉が内側から開かれた。
「じゃあね。耀」
甘ったるい声で耀の名前を口にする女の人。
「あぁ」
笑顔で手を振る耀。
まただ……。
耀は高校生ぐらいから、こうやっていろんな女の人と遊ぶようになった。
それはみんな美人ばっかで……。
可愛い子から綺麗な人まで様々。
いかにもいろんな男と遊んでますって感じの人ばっか。
その姿を見る度、胸が締め付けられる。
また胸がチクッとして、胸に手を当てていると、玄関の前にいるあたしに女の人が気付いた。