【長編】好きって言って
あたしは耀を見上げて微笑んだ。
「耀……。あたし耀好き」
誰にも負けないよ。
耀を想う気持ちは。
だから……。
「耀をあたしに夢中にさせてみせるから!」
驚いた表情を見せて固まっている耀にもう一度微笑んだ。
「じゃぁね」
耀の返事は聞かない。
だってこれからだもん!
まずは女として意識してもらわなきゃ。
部屋に戻って、あたしはベッドに倒れ込んだ。
耀……。
あたしは恋愛を知らないお子様かもしれない。
だから……アタックの仕方も分かんないけど。