I'm sing of you.
「うん・・・。」

「嫌ッ!・・・いつになれば直るの?」

「・・・・」

先生は深刻な顔をする。

「いつになれば直るの!!!」

「いつになれば直るんですかね?この子、ほんと歌ったり歌詞を書いたりするのが大スキな子なんです。」

「これは、難病です。今から死ぬまでこの病に耐えて頑張りましょう・・・。」

「な・・難病って・・・じゃあ、先生、質問変える。いつまで歌えますか??ウッグス」

「それは個人差があるよ。進行が遅い人、早い人、色々だよ」

そんな告知をされて、あたしとママは進行止めの薬をもらって家に帰ろうとしていた。

「佳奈ー!!」

あたしは涙でいっぱいの顔で、後を振り向いた。

「ゆ・・・裕也・・・」

「よっ!ってか佳奈、何泣いてんの?」

言えない、言ったら裕也が離れて行きそうで怖かったもん。
裕也との夢がつぶれちゃうもん。

でも言った方がいいのかな?
言わないと、進行してからじゃ裕也がかわいそうだもん。

「あたしね・・・筋萎縮性側索硬化症っていう難病なんだ。別名ASLとも言うんだって。もう直らないから、歌手デビューするのはムリだな・・・。裕也・・・あたし歌えなくなっちゃうよ・・・あたしまだまだ歌いたいよ!」

「大丈夫!俺が歌わせてやる!!」
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