I'm sing of you.

退学届

次の朝
あたしは最後の学校の日にしようと思っていた。

あたしの高校で出来た親友
谷 海月
毎朝一緒に○○駅から登校する。

「おはよー、佳奈」

「おはよー★」

海月と会うのが最後って思うのがすごく寂しかった。
多分、あたしの病名を聞いたら海月は逃げて行くだろうなって思った。
だから病名はあえて言わなかった。

「あれれ?佳奈?」

「ン?何?」

「なんかさあ、歩き方おかしくない?」

・・・。
気づかれた?
でもあたしは素直になれない。

「あ・・・足痛いの。昨日学校休んだでしょ?足痛いから行ったんだ~」

「へえ、っでなんだった?」

「あ。。えっと、あたし医学について本当何にも分かんないから、忘れっちゃたあ。アハ」

「ブッ、自分の病名まで忘れるの?ホント面白いねッ、佳奈ちゃ~ん」

忘れる訳がない。
忘れられる訳がない。
ASL・・・。
筋肉が痩せていってしまう大きな難病・・・。

「あのさっ、海月?」

「ん?何?」

「あたし、今日で中退するんだ」

言っちゃた・・・。

「・・・えええええ!?」

「音楽に専念しよって思ってさ、絶対にCDデビューするから・・・。ごめん、だから・・・」

バシッ

「ひどいよ!?ウチを置いて中退なんてしちゃうの?寂しいよ・・・。」

あたしはビンタされたんだ・・・。
ホッペタがジンジンする。

「ごめんね・・・。」

誤るコトしか出来ないあたし。
無責任な自分が大嫌いだ。

「ちょ!!谷!お前何やってんだよ!」

その声を聞いた瞬間あたしはポロっと大粒の涙を流してしまった。

「大丈夫か?佳奈」

「裕也あ!!!あたしもうどうしょも出来ないよ・・・・グスっ」

そうどうしょもできないの・・・。
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