草食系部下と私様上司③
「にしても遅いなぁ莉子。」
電話の為、寝室に行って30分は経っていた。
仕事のトラブルとか?
俺は、おもむろに席を立って、寝室を覗いた。
ベッドの脇に座って何か深刻そうな顔をして、携帯を握りしめていた。
「莉子…?どうしたの?何か有った?」
莉子の隣りに腰かけて、肩に手を置いた。
「どう…しよう。」
「ん…?」
今にも泣き出しそうな顔をして、俺の胸に埋めた。
「え…、莉子?」
電話の内容が分からない俺だけど、莉子の震える身体を抱きしめた。