草食系部下と私様上司③
そんな声が聞こえた気がして、デスクを見た。


いないよ…な。


「なあ鶴見、上川さんいないから、静かだ……どした?
何か泣きそうな顔して…。」


「えっ……。」


浅野先輩の方を見ると、心配そうに俺を見ていた。


「何か、寂しそう。今にも泣きそうな…そんな感じだぞ?」

「そんな顔…してますか?」


「ああ。何が有ったかは知らないけど、ここは職場だ。
自分の感情を持ち込む場所じゃない。
終わるまでは、歯をくいしばって頑張れ…。」


「浅野先輩…。」


「泣いて同情されんのは、女だけだぞ?」


「はい…。」


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