赤牢連夜~星降る夜空の下で~
二夜
月が西に傾き、東はうっすらと明るくなってきたころ、砂名は湯浴みを終え、髪を梳いていた。
隣には既に眠っている砂希が寝息をたてている。砂名にはまだ、先ほどの余韻が体に浸っていた。
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『あぁっ、幾斗様…っ』
『……っ、砂月…』
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情事が終わったことに気づいたのは、目が覚めた時、幾斗の腕の中にいたときだ。
あまりの激しさに気を失ったらしい。
もぞもぞと暖をとるように幾斗の胸板に頬をよせると、幾斗が目を覚ました。
その後、今夜もまた来ると言って、幾斗は足早に去って行った。
かぐわしい香りを残して…